手名槌命(てなづち)と足名槌命(あしなづち)

手名槌命(てなづち)と足名槌命(あしなづち)

 

「八重垣能(やえがきののう)」に登場する老夫婦。

「八重垣能」は別名「大蛇退治(おろちたいじ)」ともいいいます。
高天原(たかまがはら)より出雲の国に追放された素戔鳴尊(すさのうのみこと)が道中のさなか、足名槌命(あしなづち)・手名槌命(てなづち)という両翁媼に出会います。八俣(やまた)の大蛇に娘を毎年食われるなげきの話を聞き、大蛇退治を引き受けます。そして、ひとり残っていた奇稲田姫(くしいなだひめ)を妻にもらい、出雲の国を開くといういきさつのものがたりです。

猿田彦命(さるたひこのみこと)

猿田彦命(さるたひこのみこと)

 

備中神楽の代表格です。

俗に、三災七難怨敵退散、悪魔降伏、疾病消除、家内安全、五穀豊穣、身体健全、万難退除の大神にて今日では交通安全の守り神とされています。

神代の昔、天孫降臨の時、芦原中津国に天下る「天孫ににぎの尊」の一行の先導者で神々の先払いをしたといわれています。

古文書に、鼻が長く、目が赤いとの記載があり、備中神楽では先払いの神として初っぱなに登場し迫力のある舞をして観客を引きつけるのが恒例です。
通常は二人、荒神(こうじん)神楽などでは人数が増えて四~五人での舞となります。

万古大王(ばんごだいおう)と修者堅牢神(しゅうじゃけんろうじん)

万古大王(ばんごだいおう)と修者堅牢神(しゅうじゃけんろうじん)

 

五行思想にのっとった教化神楽。
ここでは万 古 大 王(ばんごだいおう)について・・
五行幡割(別称五行幡分け・王子神楽)に登場する神で父の万古大王(ばんごだいおう)の五人目の子どもが宿った時に四人の子に伝言をのこし天上します。

太 郎 王 子 久久能智命 (くくのちのみこと)( 春・東方・青色・木 )
二 郎 王 子 軻句突智命 (かくつちのみこと)( 夏・南方・赤色・火 )
三 郎 王 子 金山比古命 (かなやまひこのみこと)( 秋・西方・白色・金 )
四 郎 王 子 水波女命 (みずはめのみこと)( 冬・北方・黒色・水)
五 郎 王 子 埴安彦命 (はにやすひこのみこと)( 土用・中央・黄色・土)

五郎王子は四人の王子を相手に問答論争をする程のしっかりものとなり、中央の御祖(みおや)となったという神です。