思兼命(おもいかねのみこと)

思兼命(おもいかねのみこと)

 

「天の岩戸開き」に出てくる神様です。

天照大神(あまてらすおおみかみ)が弟である素戔鳴尊(すさのうのみこと)の悪行に怒り岩戸へ隠れ、天地は闇になってしまいます。困った神々は、思兼命(おもいかねのみこと)を中心に相談し、結果「舞」を舞うことに決まります。
岩戸の前で天鈿女命(あめのうずめのみこと)(女神)がこっけいな「舞」を舞ったところ、皆笑いころげることとなり、その楽しげな雰囲気につれられて、天照大神が岩戸の戸をそっと開けてのぞいた所を連れだし、世の中は再び明るくなった、という神話です。

思兼命(おもいかねのみこと)は、智恵の神ともいわれ「白髪」の髭に「金眼」がきらりと光り引き締まりった表情の人気の面です。

 

 

建御名方命(たけみなかたのみこと)

建御名方命(たけみなかたのみこと)

 

「国譲りの能」に出てくる神様です。

出雲の国の「主」である大国主命(おおくにぬしのみこと)の所領に経津主命(ふつぬし)と武甕槌之命(たけみかずちのみこと)の両神が高天原(たかまがはら)から 天降し、「国を譲れ」と交渉にやってきます。そこで大国主命は長子の事代主命(ことしろぬし)に相談し、国を譲ることになります。しかし、次男の建御名方命 (たけみなかたのみこと)(通称黒鬼)が反対し合戦となってしまいます。つまるところその戦いは建御名方命が屈することとなってしまい「国譲り」が行われた、という能のものがたり。

面相が派手で、舞も派手と人気の面です。